風の城9

 

 


 「んんっ!!」

 思いもかけずラティーニと接吻を強要されたシュリーは嫌悪感からではないのだが、思わずラティーニから口を離そうとする。だがしっかりとシュ

リーを捕まえているラティーニの腕はシュリーより遥かに力は強い。また一寸離れたとしてもすぐラティーニが唇を押し付けてくる。

 そのほんのわずかな攻防の後、シュリーの口の中に人生で一度も味わったことの無い粘性が物凄く高い、やや酸味がかった苦味の強い液体が流

し込まれてきた。それはシュリックの精液であることは十分察しがついたし、精液がどのような物かも知っている。ただそれは知識として知っているだ

けであって、昨日初めて、矢張りシュリックの物を見たことがあるだけである。触ったことも自分が発射させたことも、ましてや味わったことなどシュ

リーは経験が無かった。

 その始めて味わう味と感触、そしてその量の多さにシュリーは自分で考えて出すことのできない非日常的な力でラティーニから離れた。ラティーニ

は思いもかけない力にやや驚いたが、

「ゲホッ!!ゲホッ!!」

とシュリックの精液を吐き出してしまったシュリーに、

「何だい勿体無いねぇ。今日の一発目で濃くてたっぷりのおいしい所なのにさ・・・。」

とごちる。

「ウェッ!!プッ!!プッ!!」

 シュリーはラティーニに悪気は無いのだが、口の中の違和感を全て吐き出そうとした。

「なんだ、シュリーはまだザーメンを味わったこと無いのかい?」

「は・・・、はい・・・、ペッ・・・。」

 そう言ってから最後の精液を口から飛ばし、右手で口の端を拭う。

「そっか、初めてか・・・、それじゃこの濃さと量は強すぎたかもしれないね。まあ、でもそのうちこれも慣れるさ。特にアスティ様とアストルファ様のは何

度出しても濃くて量が凄いんだ。上の口でも味わって下の口で味わって大満足間違い無しっ、てね。よければこれからシュリックのザーメン分けてあ

げるからさ、それでまず慣れなよ。」

 机の下で四つん這いになって話す二人に正気になったシュリックが覗き込んで言う。

「あの・・・僕の意見は・・・?」

「嫌なのかい?」

「嫌じゃないけど・・・。」

 嫌じゃないどころではなく大好きというかとても楽しみなのだが、それは流石に言えなかった。

 ラティーニがまたシュリーに向き直って言った。

「それとアスティ様たちは特別な人たちを抱えてるんだ。」

「特別な?」

 まだラティーニの抽象的な言葉には具体的な質問はできない。

「そう。色んな人たちさ。んー何て言うのかな、要するに今のあんたたちを堕とすのにそれぞれの役割を特化させたというか・・・。」

「?」

「うーん、まとめて説明するのは難しいね。まあ、今のあんたで例をあげて言えばさ、ザーメンの量が多いやつね。チンポが異様にでかいやつとか、

二本チンポがついているやつとか、乳首が異常に、それはもう並みのチンポぐらい大きいやつとか、胸が極端に大きいやつ、、愛撫やフェラチオが

めちゃくちゃ上手い奴、スカトロが異常に好きな奴、要するに性的な思考が偏っているような人とか、所謂奇形の人とかだね。奇形といっても病気

とかじゃなくて、身体的に異常があるような奴ばかりだから、怖いことは無いけどさ。」

「はあ・・・。」

 具体的なラティーニの説明にもシュリーはさっきより返答がファジーになっていた。

「あとは真性のサディストとかね。真性のマゾヒストとかもいるよ。でもアスティ様たちが一番好きで沢山抱えているのがやっぱりフタナリだね。フタナ

リはしっているだろ?アスティ様たちのを見たからさ。

 それはアスティ様達のように生粋のっていうのも何人かいるけども、一番多いのはやっぱり呪術とか薬とかで人工的に作ったやつだけどね。でも皆

出来はいいよ。頼めばどんな人でもよこしてくれるんだ。・・・まあ最も今はあんたの母親が堕ちるの待ちだけれどもね。そしてアスティ様達の開発が

済んでからだけど。・・・最もあの二人の味を知ったら他の並大抵のことよりよっぽどはまっちゃうけどね。」

「・・・。」

 シュリーは目を伏せてしまう。ラティーニはアスティたちに全てを任せることを何度も勧めてくるが、今はまだはいとは即答できない。

 ただアストルファに犯される母親を見て、アスティにアナルを弄ばれるシエナを見て、そして一日を裸で過ごして通常ならざる姿で小用を足した後、

太股をつたった液体に触れて、自分と、そして『本当の自分』が果たしてどちらを望んでいるのか、それが理解できない。

 その時、シュリーが昨日からもう何度目か分からない葛藤をしている時、後ろの寝台から声が聞こえてきた。

「ん・・・、んんん・・・。」

 漸く今の自分の姿に気付き、机の下からもぐり出て、寝台のほうを見るとブレンダが上半身を起こして硬くなった体をほぐしていた。

 そのブレンダの視界にシュリーが入ってくるのをみとめると、何と言ってよいか分からないシュリーにブレンダから口を開いた。

「あたし・・・気を失っていたのね。」

「ええ・・・大丈夫?」

 シュリーが辛うじてそれだけ言うと、ブレンダがシュリーに言った。

「お水を・・・頂けるかしら。」

「あ、うん・・・。」

 そう言うとラティーニとシュリックが本を読んでいた机とは別の、シュリー達四人が使っている机の上の容器からグラスに水を移し、それを母親の所

へ持っていった。

「ありがとう。」

 そう言って受け取ったグラスから水を口に運んでいるブレンダにシュリーは何も言うことが出来ず、その場に背を向けて本棚に本を取りにいこうとし

た。

 だが。

 その背中にブレンダの声がかかった。

「あたし・・・どうだった・・・?」

 それが何を意図しているかは明白である。先程の姿を見れば意識がとんでいてもしょうがないことだとは思った。だがブレンダの質問の意図はそ

こにあったのだろうか?あの姿を見てどう?という意味にも取れることは取れる。

 だがシュリーはブレンダにアストルファに犯されているときの意識がとんでいてくれることを願った。

 そしてそうであるという希望的前提のもと、シュリーは答えた。

「別に・・・。ずっと気を失ったみたいになっていてぐったりしていたから心配していたの・・・。」

「そう・・・。」

 だがシュリーの願いは空しく、ブレンダに大体のことは理解できていた。確かに意識は結構とんでいる所は多いのだが、それでも自分の痴態という

ものは分かっているようだった。そしてその記憶を過去のほうへ進んでいくと、アストルファの巨根に犯された自分の秘所が気にかかった。あれだけ

太いものが入るとは自分でも驚くべきことであった。そしてそのことを考えると、秘所から思い出したように痛みを感じた。

 ゆっくり手を自分の秘所に伸ばし、そっと触れてみる。幸いなことに血はもう止まっているようだ。もう一つ、あれだけのものが入った後で、自分の

あそこが広がったり変になったりしていないかと覗き込んで確認してみたかったが流石にそれは今は出来なかった。ただ触った感じではいつも通り

ではあったのだが。

 その日の夜、アスティとアストルファが夕食前の六人の部屋を訪ねてきた。夕食前といっても日はとっぷり暮れて、既に外は月も雲に隠れているた

め、人工的な光が無いと普通の人はまともに歩くことが出来ない。

 夕食は今はまだテーブルの上に並べられている。昨日と今日はブレンダ達に合わせてラティーニとシュリックもテーブルで一緒に食事を取ってい

た。

 アスティとアストルファの来訪は予定されていた物ではなく、これから食事を取ろうとしている時に不意に訪れてきたため、ブレンダ達にその来訪の

理由は分からなかった。

 六人が立って二人を迎えると、すぐにアスティが皆に声をかけた。

「ああ、座ったままで結構です。」

 その言葉にも六人は立ったままだったが、アストルファが部屋の隅から椅子を二つ取ってきてまだ温かいスープが乗ったテーブルの脇において二

人がそれに座ると六人もそれに続いてそれぞれ腰を下ろした。

「本当は明日にブレンダ殿のお答えを聞きたかったのですが、一寸予定が出来てしまいまして・・・。」

「フェイルがちょっかいかけてきたのさ。」

 フェイル国とは旧バストリア国の南にある国である。バストリアとエミルアがアスリーナに併合されるまではアスリーナとは国境を接してはいなかった

のだが、バストリアを併呑した今、アスリーナの南とフェイルの北とが大きく接する大国である。

「それでまず取り合えずブレンダ様にご返答を頂きたいのですが、如何ですか?」

 ブレンダの答えは決まっていた。だがそれをどう言おうか心の準備も出来ておらず、きっぱりとした答えはすぐ見つからなかった。だが、それでも

自分の答えだけは言っておかなければならず、取り合えず一つ一つ言葉を選びながら答えていった。

「私どもは・・・、その・・・、あなた方の下につくことなどは・・・・・・、出来ませぬ。・・・まだ時間は御座います。それまではお好きなようになさるがよい

でしょう。でも、それ以降は・・・、・・・自由にせよなどとは申しませんが、せめてこの子達だけでも貴族の捕虜としての待遇をして頂きたく思います。」

「そうですか・・・分かりました。」

「じゃあそういう訳でさ、もう何日後かからあたしは出なきゃいけないんだよね。」

 アストルファは軍師である以上、やはり前線には出向かなければならないだろう。戦略家でもあると同時に戦術家でもある彼女は前線総司令官と

しての任務が待っている。

「何日後かって・・・、まだ日取りは決まっていないのですか?」

 アストルファの言葉にアスティが意外そうに質問してきた。

「ああ、何日後かって、日取りは決まっているよ。あさってさ。あたしの予定では二十日もあれば帰ってこられると思っているんだけどね。そんなに大

きなもんじゃないからさ。あっちも様子見とかその程度だろ。何やら他の国々が集まってひそひそやっているらしいし、気は抜けないんだけどね。」

 後で分かったことだが、実際このときの侵攻は他国の八国同盟(パートルが併合されてからは七カ国同盟)が出来上がる直前のフェイル国独自の

行動であった。ただそれはほぼ他の国にも(秘密裏に)伝えられており、既に約束事項であったので、結局は同盟によるアスリーナの力を推し量るた

めの行動であったと言ってよい。

 その言葉にブレンダは正直安堵の溜息を漏らしかけた。戦いの準備などもあるため、ブレンダが堕ちるかどうかの約束は、アストルファが帰ってき

てからであろう。結局は約束が先に延びるだけで、解決には一つも近付いてはいないのだがそれでも今日の痛みと苦しさから逃れられるのは小さな

福音というべきものであった。

「そういう訳でさ、残念ながらあんたで楽しませてもらうのは帰ってきてからだね。何日後になるかは分からないけどさ、さっき言った通りおそらく二十

日もあれば帰ってこられると思うよ。あんたとの『二週間』っていう約束はその後でもいいだろ?」

「はい、それで結構です。」

 ブレンダがそう答えるとアスティがアストルファのほうを向いて口を開いた。

「別にアストルファが堕とさなくても私が堕として差し上げたのですがアストルファがどうしても自分でやると言うもので・・・。」

 そうアスティにいわれるとアストルファが嬉しそうに答えた。

「あたりまえさ。見た目と違って結構楽しませてくれそうなんだもん。せめてラティーニと同じくらいもってくれればと思っていたんだけど、どうやらそれ

より堕としがいがありそうだからさ、これは誰にも譲れないよ。」

 アスティはその言葉を静かに聞いていた。恐らくアストルファの性格をよく分かっているのだろう。アスティにも確かに久しぶりにアストルファに抗え

る女性を久しぶりに見たような気がする。

 さっきの犯される姿を見て確かに体は正直すぎるほどの反応を見せてはいたが、芯はなかなか強い人物らしい。・・・だが体は正直すぎるし、また

その遺伝子は子供にしっかりと遺伝しているようだ。

「じゃ、まあ、今はこれだけさ。帰ってきたらもっといいことしてあげるからさ、オナニーでもしてオマンコ濡らして待ってな。」

 そう言って立ち上がり自分が座っていた椅子をもとあった場所へ戻す。七人がいる場所へ戻ってくると、アスティが片付けようとした椅子も自分から

受け取ってまたそれも戻す。

 だがアストルファは矢張り帰りは後姿で手を振って出て行く。その後アスティが六人に頭を下げて出て行った。そして外から鍵がかけられる音。だ

がまたすぐに鍵が開けられる音がして扉が開いた。

「ああ、忘れてた。まだ誰もウンコをしていないんだね。その様子を見られないかもしれないのは残念だけど、まあ、今日か明日中にしたくなったら扉

の外にいる侍従に言いな。あたしがじっくり拝見させてもらうからさ。じゃあね。」

 扉から首だけ出してそう言うとまた鍵を閉め、その後は次の日の朝になるまで開かなかった。

 

 

 鍵がおよそ半日ぶりに開けられると、アスティとアストルファが朝食を持った侍従と共に入ってきた。

「なんだ、まだ誰もウンコしてないのかい。結構我慢するね。それとも便秘かい?」

 入ってくるなり部屋の脇の容器を見てアストルファが言う。だが濁りの深い黄色の液体は増えているようだった。これから朝食というのにも関わらず

いきなりそういう話をされてシュリーはやや食べものに対する欲求が衰えてしまった。

「残念ながらアストルファはもう今日は来られそうにありません。私はたまに来ますが、流石に彼女はもう忙しいので。」

 アスティがそう言った。

「まあ、帰ってきたらお土産を持ってきてあげるよ。何になるか分からないけど、多分いいものだよ。ま、そういう訳で忙しいからさ、これで失礼させて

もらうよ。」

 言うが早いか後姿に手を振り部屋を出て行く。今回は確かに急いでいる様子が見て取れた。

「そういうわけで、私も失礼させて頂きます。戦場に赴かなくても宰相という立場ではこれから戦というときは忙しいもので。」

 アスティも朝食を準備し終えて待っていた侍従たちと一緒に部屋を出て行った。

 正直あの二人を人間として憎むことが出来ないが、これからされること、子供のことを考えると簡単に阿る事などは出来ない。ただ今思って気付い

たことだが、ブレンダは、自分はあの二人を憎んでいない。いや、憎めていない。心のごく表面的な所ではアスティとアストルファを、そしてアスリーナ

国に対して拒否反応を示さねばならないと考えているようだ。だがそれを表面的な感情として、そして逆に心底そう思うべきなのかどうか何かが決断

を遅らせている。ブレンダにはその理由が分からなかった。だがその理由が分からないことも、分からないのではなく、分かろうとしていない心理に

目を背けていたためであったのだが…。

 

 

 それから丁度三週間、アストルファによる責め苦は無く、一番苦労したのが矢張り便のことであった。アストルファが出陣した翌日、シエナがもうど

うにも我慢できなくなっていた。小水とは矢張り意識が異なるらしく、なかなか通常ならざる容器には出来なかったのである。

 だがそれにも当然限界があって、限界を超えさせないようにと便意で警鐘を鳴らすのである。

 流石にまだ今の生活になれていないシエナを見てラティーニがシエナに言った。

「じゃあ、あたしたちがいた部屋にいってやったらどうだい。一人ですれば出来るんじゃないの?」

 それでも数日前までなら拒否していたかもしれないが、今日は拒否は選択肢の中に入っていない。いや入れることが出来ない。銀製の容器を持っ

て数日前までラティーニとシュリックが使っていた部屋に移動して鍵はかからないものの扉を閉める。

 一応部屋の隅まで行って容器を下におき、その上にしゃがもうとするのと、シエナがこれまで排泄のためにしか使ったことの無い器官から容姿から

は想像もつかない太さの大便が頭を出したのとはほぼ同時であった。

 

 

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